ROE・ROAで優良企業を見抜く方法【初心者向け】
ROE・ROAの基本から実践的な銘柄選びの方法まで、CFP資格保持の投資家たけちゃんが成功・失敗事例を交えて初心者向けに解説します。
ROEとROAって何?初心者でもわかる基本を解説
こんにちは、たけちゃんです!
株式投資をはじめると、決算書や財務指標という言葉に出会う機会が増えてきますよね。その中でも特に重要なのが「ROE」と「ROA」です。
この2つの指標を理解するだけで、優良企業かどうかを見極める力がグッと上がります。むずかしそうに聞こえますが、仕組みはとてもシンプルなので安心してください!
ROEとは?自己資本をどれだけ効率よく使っているか
ROE(Return on Equity)は「自己資本利益率」と訳されます。
計算式はこちらです。
ROE = 当期純利益 ÷ 自己資本 × 100(%)
例えば、自己資本が100億円の会社が10億円の純利益を出したとすると、ROE=10%になります。
簡単に言うと「株主から預かったお金を使って、どれだけ効率的に利益を生み出しているか」を示す指標です。
一般的にROEが10%以上あれば優良企業の目安と言われています。日本企業の平均は8〜9%程度なので、10%超えは投資対象として注目に値します。
ROAとは?総資産全体の収益効率を見る指標
ROA(Return on Assets)は「総資産利益率」と訳されます。
ROA = 当期純利益 ÷ 総資産 × 100(%)
ROEが「株主のお金」に対する効率を見るのに対して、ROAは「借入金も含めた会社の資産全体」に対する効率を見ます。
目安はROAが5%以上で優良とされます。ROAが高い企業は、少ない資産でしっかり利益を上げている、つまり「筋肉質な経営」をしていると言えます。
ROEとROAを組み合わせて優良株を見抜く実践テクニック
ROEとROAをそれぞれ単独で見るだけでなく、2つを組み合わせることで企業の本当の実力がわかります。ここでは実践的な活用方法と注意点を解説します。
ROEが高くてもROAが低い場合は要注意
実は、ROEだけが高くてもROAが低い企業は危険なサインのことがあります。
なぜかというと、ROEは借入金(負債)を増やすことで人為的に引き上げることができるからです。
例えば、自己資本を減らして借金を増やすと、分母の「自己資本」が小さくなるので計算上ROEは上がります。しかし、ROAは総資産全体で見るので借金で水増しした分は正直に反映されます。
チェックポイント:
– ROE 高い × ROA 高い → 本物の優良企業 ✅
– ROE 高い × ROA 低い → 借金で膨らんでいる可能性 ⚠️
– ROE 低い × ROA 低い → 収益力に課題あり ❌
業種・セクターごとの平均値と比較しよう
ROEやROAは業種によって平均値が大きく異なります。
例えば、銀行や不動産業は資産規模が巨大なのでROAは低くなりがち。一方でIT・ソフトウェア業は少ない資産で大きな利益を出せるのでROAが高くなる傾向があります。
異なる業種を横並びで比較するのではなく、同業他社との比較が鉄則です。
スクリーニングツール(SBI証券・楽天証券の株式スクリーナーなど)を使えば、業種別にROE・ROAでフィルタリングできるので活用してみましょう。
継続性も必ずチェック
単年度の数値だけでなく、過去3〜5年間のROE・ROAの推移を確認することが大切です。一時的に高い数値を出しても、毎年安定して高い水準を維持している企業こそが真の優良企業です。
成功事例:キーエンス(6861)でROE・ROAを信じて掴んだ含み益
ここからは実際の僕の体験談を話しますね。
買付のきっかけと銘柄選定
2020年の春、コロナショックで株式市場が大暴落した時期のことです。当時、僕は財務分析の勉強を始めたばかりで、「ROEとROAで優良株を見つける」という手法を実践してみたくてうずうずしていました。
いくつかの候補を比較した中で、キーエンス(証券コード:6861)のROEが約25〜30%、ROAが約20%という圧倒的な数値に目が留まりました。しかも直近5年間ずっと高水準をキープしている。
「これは本物だ」と確信しました。
取引詳細
- 銘柄: キーエンス(6861)
- 買付時期: 2020年4月
- 取得単価: 約290,000円(1株)
- 買付株数: 3株
- 取得総額: 約870,000円
正直、1株30万円近い高額株に投資するのはドキドキしました。「コロナでまだ下がるんじゃないか…」という不安もありました。
結果と感情
その後、キーエンスは業績の強さと高い収益性が評価され続け、2021年末には株価が約700,000円台まで上昇。
- 売却時期: 2021年11月
- 売却単価: 約695,000円
- 売却益: 約(695,000-290,000)× 3株 = 約1,215,000円の利益
ROEとROAという指標を信じて、財務的に強い企業に投資した結果が数字に表れた瞬間でした。「やっぱり財務分析って大事だな」と実感した体験です。指標を信じて不安な局面でも買い増しできなかったのが唯一の後悔ですが(笑)。
失敗事例:ROEだけ見て飛びついた某アパレル銘柄の大失敗
成功だけじゃないのが投資の現実。正直な失敗談もお話しします。
見た目に騙された財務指標
2019年の夏、あるアパレル企業(ここでは「A社」とします)のROEが15%超えというデータを見てテンションが上がりました。「日本株平均を大きく上回るROEだ!優良株に違いない!」と興奮気味に飛びついてしまったんです。
当時の僕はROEしか見ていなくて、ROAをチェックするという発想がありませんでした。
取引詳細
- 銘柄: 国内アパレル企業A社(東証プライム上場)
- 買付時期: 2019年8月
- 取得単価: 約1,850円
- 買付株数: 200株
- 取得総額: 370,000円
落とし穴はROAにあった
後から気づいたのですが、この会社のROAはわずか2%台でした。自己資本比率が低く、借入金を大量に使ってROEを水増ししていたのです。まさに「ROE高い×ROA低い」の危険パターンでした。
業績悪化のニュースが続き、コロナ禍で店舗収益が直撃を受けた2020年初頭、株価は一気に下落。
- 損切り時期: 2020年2月
- 売却単価: 約980円
- 損失: 約(1,850-980)× 200株 = 約174,000円の損失
画面に映る含み損がどんどん膨らんでいく光景は今でも覚えています。「もっとちゃんとROAまで確認していれば…」という後悔でいっぱいでした。
この失敗から学んだこと
ROEだけを見て飛びつくのは危険です。必ずROAとセットで確認し、借金で膨らんだROEでないかを確かめる習慣が本当に大切です。また、自己資本比率(50%以上が理想)も一緒にチェックするようにしましょう。
財務分析は「一点突破」ではなく「複数の指標の組み合わせ」で真価を発揮します。
まとめ:ROE・ROAを使った銘柄選びの3つのポイント
今回の内容を振り返りましょう。
- ROE10%以上・ROA5%以上が優良企業の目安
- ROEとROAを必ずセットで確認(ROEが高くてROAが低い場合は要注意)
- 単年度ではなく過去3〜5年の継続性を確認する
ROEとROAは難しい指標ではありません。この2つを習慣的にチェックするだけで、財務的に強い優良企業を見つける精度がぐっと高まります。
僕の成功と失敗の両方から言えるのは、「指標を正しく使いこなすことが、長期的な資産形成の土台になる」ということです。
ぜひ次の銘柄選びからROEとROAを意識してみてください。一緒に優良株を見つけていきましょう!